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  • 執筆者の写真s-naka

日本心理学会第82会大会に参加しました

更新日:2019年12月8日


2018年9月25日(火)から27日(木)に仙台国際センターで日本心理学会第82回大会がありました。


雨の仙台国際センター

ございん!宮城の方言(仙台弁?)で「いらっしゃい」の意味

今回の大会では昨年度から継続して行なっている研究(新しく心理尺度を作成する「必要性」:『教育心理学研究』誌および『パーソナリティ研究』誌を対象とした調査)を発表しました。日本パーソナリティ心理学会で一緒にシンポジウムをした上條菜美子さん(東京成徳大学)との共同研究です。

結論だけ簡単に言いますと「新しい心理尺度の独自性について記述している論文は少ない」です。


発表では,以前から交流のある江川さん(株式会社リバネス)に最初に来ていただきました。学問(大学・研究)と企業を繋ぐ重要なお仕事をされている江川さんだからこそのご意見をいただき,とても勉強になりました。心理学論をしていると学問内部だけに視線が向きがちですが,江川さんのようなある意味学問を相対視・客観視できるような視点をいただけると,心理学論も広がっていくなあと思いました。

そのほかにも多くの先生方や知り合いの方に見に来ていただきご意見をいただきました。また金子書房さんからもご意見をいただきました!今年の発表は,多様な視点から多様な意見を頂きました。発表に対してご意見を仰っていただいた皆さま,ありがとうございました。


聞く側としてはおもに心理学史関連や震災関連のシンポジウムに参加しました。心理学史関連はやはり面白いとともに,「文脈」がわからないと面白さを理解できないところもあるなと痛感いたしました。サトウタツヤ先生の『臨床心理学史』(東京大学出版会)が近々(今年?来年?再来年?)出版されるらしいので,心理学史を継続して勉強していかなければいけないなと思いました。自分でも心理学史の研究をしてみようと計画している段階です。

震災関連では東北大学の学際的な災害科学国際研究所の取り組みが勉強になりました。東日本大震災が発生する前から文理連携して防災に取り組んでいた先見性および被災時の対応に敬意の念を抱きました。それとともに,私の大学院時代の恩師である松井先生のご発表にも感銘を受けました。バイアスがかかりまくっていますが,松井先生ほど「人間」に対して真剣に向き合っている先生はなかなかいないであろうと強く感じました。先生の発表中に涙してしまいました(涙もろくて...)。ありがたいお話を聞けて本当によかったです。


会場では会えませんでしたが,高知大卒論生の河野さんも公開シンポジウムを聞きに来ていたようです。河野さんは卒業研究のために宮城県まで調査にきており,その間に参加していました。卒論テーマが震災であるため,被災者の方々にお話を聞かせていただいたのですが,とても貴重な話ばかりで河野さん自身得るものが多い調査だったようです。調査に関する報告を受けた私もとても考えさせられました。聞かせていただいたお話を世の中にどう伝えていけばいいのか考えさせられました。今も考えています。


今年度発表する大会はこれで終わりです。色々な収穫がある大会でした。来年度は立命館大学で開催される予定らしいので来年度も参加できたらと思っています。


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